製品レポート

1万5000円以内のベストバイ!「WinFast GTX550 Ti O.C」

1万5000円以内のベストバイ!

グラフィックボードの描画能力は年々向上している。特に最近のモデルは低価格モデルでも高い性能を誇り、マザーボードが備えるグラフィックス機能でさえ、Webサイトの閲覧はもちろんフルHD動画の再生も余裕でこなす。そんな中で、より高性能なグラフィックボードを求める一番の理由は「PCゲームを快適にプレーしたい」というものだろう。Leadtekの「WinFast GTX550 Ti O.C」(以下WinFast GTX550 TI)は、そんな期待にバッチリ応える、秀逸な1枚だ。

搭載するグラフィックスチップは人気の高い「NVIDIA GeForce GTX 550 Ti」。チップの動作周波数を、標準の900MHzから930MHzにオーバークロックしてある。映像出力端子はDVI-I×2とミニHDMIで、DVI-I×1をアナログRGB×1にする変換端子が付属。このほか、ペリフェラル4ピン電源端子をPCI Express用6ピンに変換するケーブルも用意した。クーラーは同社独自のもの。リファレンスクーラーより、冷却能力を14%強化したという。「オーバークロックモデル」「オリジナルクーラー採用」「出力端子もDVI-I×2とミニHDMIで必要十分」という3つの魅力を備えながら、同チップ搭載の他社製品より1000~2000円程度安価。買い得感溢れる製品に仕上がっている。


SAPPHIRE VAPOR-X HD6770 1G GDDR5 PCI-E DUAL DVI-I/HDMI/DP OC VERSION製品写真


グラフィックスチップ NVIDIA GeForce GTX 550 Ti
コアの動作周波数 930MHz
搭載メモリー(動作周波数) GDDR5 SDRAM 1GB 192ビット(4.1GHz)
出力端子 DVI-I×2、HDMI×1
補助電源端子 PCI Express用6ピン×1
本体サイズ(W×D×H) 191×34.2×145.2mm

ミドルクラスチップ「NVIDIA GeForce GTX 550 Ti」採用のオーバークロックモデル。同チップ搭載品の他社製品より、若干描画性能が向上している。

映像出力端子はDVI-I×2とミニHDMI×1

映像出力端子はDVI-I×2とミニHDMI×1を備える。取り付けには2スロット分のスペースが必要。

PCI Express用6ピン

電源端子は背面にPCI Express用6ピンを1つ備える。

WinFast GTX550 Ti O.Cの付属品

WinFast GTX550 Ti O.Cの付属品。セットアップディスクとマニュアルのほか、電源のペリフェラル用×2をPCI Express用6ピンに変換するケーブル、映像出力のDVI-I×1をアナログRGB×1に変換するアダプターが付属する。

「本番」に強いミドルクラスモデル

3つのテストプログラムを使い、本製品の実力を試した。3Dグラフィックスの描画能力を調べる定番ベンチマークソフト「3DMark 11」「同Vantage」は、負荷の少ない「Performance」と、高負荷の「Extreme」の2種に設定。人気レースゲーム「Colin McRae:DiRT2」が備えるベンチマーク機能では、解像度やフィルター処理の程度を変更して2パターンでテスト。性能を比較するために、価格帯で競合する「AMD Radeon HD 6770」搭載品と、GTX 550 Ti搭載品より高価な「AMD Radeon HD 6850」搭載品を用意した。

3DMark11とVantageの結果は、高価なモデルということもあってかHD 6850搭載品が1つ飛び抜けて優秀な成績を残した。WinFast GTX550 TIとHD 6770を比べると、3DMark 11ではHD 6770が、3DMark VantageではWinFast GTX550 TIがそれぞれ勝利している。


「DirectX 11」のAPIを使う「3DMark 11」の結果

「DirectX 11」のAPIを使う「3DMark 11」の結果。HD 6770搭載品のスコアがWinFast GTX550 TIを上回る。しかし、その差はわずかだ。

「DirectX 10」の機能を利用する「3DMark Vantage」のテスト結果

「DirectX 10」の機能を利用する「3DMark Vantage」のテスト結果は上の通り。こちらはWinFast GTX550 TIが同価格帯のHD 6770搭載品より高いスコアを記録している。



3DMarkの結果を見ると、「DirectX 11を使うゲームはHD 6770、DirectX 10のゲームはWinFast GTX550 TIが有利」と捉えがちだが、それは早計だ。NVIDIAのグラフィックスチップは、実際にPCゲームをプレーする際に真価を発揮する。

世界的にヒットしたレースゲームColin McRae:DiRT2(体験版)が備えるベンチマーク機能では、WinFast GTX550 TIがHD 6770搭載品の記録を大きく上回ったばかりか、上位チップのHD 6850搭載品にも迫る数値をたたき出した。当テストでは、「低負荷時」の設定でDirectX 10のAPIを使い、「高負荷時」はDirectX 11の機能の一部を利用する。3DMark2種の結果とは異なり、実際のゲームではDirectX 11/10のいずれの環境下でもHD 6770よりWinFast GTX550 TIが優秀な結果を残している。まさに、ゲームに向いたボードだと言えるだろう。

PCゲームをもっと快適にプレーしたい、ゲームの美麗なグラフィックスを最大限楽しみたいという願いを少ない予算で叶えてくれる。PCゲームプレーヤーにこそ、使って欲しい製品だ。


「Colin McRae:DiRT2」のテスト機能

DirectX 10と同11環境でのfps(1秒間に画面を書き換える回数、数値が多いほど滑らかに動作する)を、「Colin McRae:DiRT2」のテスト機能で調べた。低負荷は画面解像度を1280×1024ドット、「MULTISAMPLING」を「2x MSAA」、「CHOOSE PRESET」を「MEDIUM」に設定。高負荷はそれぞれ1920×1200ドット、8x MSAA、ULTRAにした。

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(文・写真=SPOOL

※ 本記事は執筆時の情報に基づいており、販売が既に終了している製品や、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

●Leadtek社 概要
Leadtek Research, Inc. は、パソコン関連製品の設計と製造に取り組む専門的な研究開発会社として1986年に設立されました。Leadtekの『WinFast』ブランドは、パソコン関連製品として世界中で高品質製品の代名詞としても認知されております。その高い技術力と創造性により、テレビ電話などのIPビデオ関連製品、GPSナビゲーションなどのワイアレス製品、健康医療関連製品としてのe-Health製品などの設計・製造にも進出し、ヨーロッパ、北米ではトータル・マルチメディア・コミュニケーション・ソリューションのメーカーとして確固たる地位を築いて参っております。今後もたゆまない技術革新と高い品質保証をスローガンとし、お客様の夢を現実のものにし続ける事を目標に業界のトップ・ランキング・プロバイダーを目指してまいります。
メーカーウェブサイト:http://www.leadtek.co.jp/

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