
中学生がライブ配信制作に挑戦した「14歳の挑戦」
富山県が実施するキャリア教育プログラム「14歳の挑戦」。地域の企業や団体で5日間の職場体験を行い、働くことの意義や社会との関わりを学ぶ取り組みだ。
今回、職場体験の受け入れ先となったのは、富山県を拠点に映像・音響設備の導入やライブ配信支援を手掛ける神成株式会社 AVC事業部。YouTubeライブの制作現場を活用し、中学生が映像制作の基礎から本番運用までを体験できるプログラムを実施した。
ライブ配信番組の制作現場では、カメラ撮影、音声管理、映像の切り替え、テロップ表示、配信オペレーションなど、多くの工程が同時進行で進められる。通常であれば専門スタッフが担当するこうした業務に、今回の「14歳の挑戦」では映像制作未経験の中学生たちが参加した。
その現場を支えたのが、Vizrtのソフトウェア型ライブスイッチャー「TriCaster Mini S」と、「NDI」を活用したシンプルなライブ配信システムだ。
テロップ制作から本番オペレーションまでを体験

富山市立速星中学校の生徒が、番組進行に合わせたテロップ表示やプレゼン資料の切り替えにも挑戦

生徒が制作したプレゼンテーション資料やテロップも、TriCaster Mini S上で一元管理された
5日間のプログラムでは、まずHDMIやSDIといった映像信号の基礎知識やケーブルの種類、ライブ配信システムの仕組みについて学習。さらに、映像編集ソフト「DaVinci Resolve」を使った映像編集にも挑戦し、配信制作の基礎を実践的に学んだ。
基礎学習を終えると、本番に向けた番組制作がスタート。生徒たちは、番組で使用するプレゼンテーションスライドや出演者名を表示するテロップを自らデザイン・制作し、コンテンツ制作にも携わった。
そして迎えた配信当日には、スタジオ設営やリハーサルにも参加。本番中は神成の技術スタッフとともに番組進行を確認しながら、手元のコントローラーやノートPCを使ってテロップ表示やスライド切り替えのオペレーションを担当した。
ライブ配信では、表示のタイミングひとつで番組全体の見え方が変わる。事前準備から本番中のオペレーション、さらには出演者としての番組参加までを経験したことで、生徒たちは映像制作の裏側だけでなく、多くの人が連携して一つのコンテンツを作り上げる面白さや責任感についても学ぶ機会となった。
中学生が参加した実際のライブ配信(アーカイブ)
TriCaster Mini Sを中核にしたコンパクトな配信システム

TriCaster Mini Sを中核に、ライブ配信に必要な機能をコンパクトに集約
今回のライブ配信システムの中核を担ったのが、Vizrtのソフトウェア型ライブスイッチャー「TriCaster Mini S」だ。
TriCaster Mini Sは、Windows PC上で動作するソフトウェア型ライブスイッチャーで、スイッチング、テロップ合成、映像再生、録画、ライブ配信といった番組制作に必要な機能を1台に集約できる。
ノートPCと専用コントローラーによる運用にも対応しているため、専用ラックや大型機材を必要とせず、省スペースな環境でも本格的なライブ配信システムを構築できる。
今回のような教育プログラムでは、限られたスペースの中で、多くの機材を複雑に接続することなく運用できることも重要なポイントとなった。
NDIが実現したシンプルで分かりやすいシステム構成
今回の配信システムでは、カメラ映像やプレゼンテーション資料の伝送に「NDI」が活用されている。
NDI(Network Device Interface)は、映像や音声をネットワーク経由で伝送できるAV-over-IP技術だ。従来のように映像ソースごとにHDMIやSDIケーブルを接続する必要がなく、ネットワーク上で映像を共有できる。
これにより、配線をシンプルにできるだけでなく、機材構成も分かりやすくなる。機材に触れるのが初めての中学生が参加する今回のような教育現場においても、NDIは運用負荷を抑えながら柔軟な配信環境を構築するうえで大きな役割を果たした。
教育現場だからこそ求められる「扱いやすさ」

映像制作未経験の生徒も参加できるよう、シンプルで分かりやすい配信環境を構築
神成株式会社 AVC事業部では、普段のライブ配信業務においてTriCasterシリーズ上位モデルである「TriCaster 2 Elite」も活用している。しかし今回の職場体験では、あえてコンパクトなソフトウェア型ライブスイッチャー「TriCaster Mini S」を採用した。
教育プログラムとしてライブ配信を行う場合、求められるのは単に高機能なシステムではない。初めて映像制作に触れる生徒たちが、配信の仕組みを理解し、実際に制作へ参加できる環境づくりも重要になると、神成株式会社 AVC事業部 部長の泉 悠斗氏は語る。
泉氏「普段の配信事業で使用しているTriCaster 2 Eliteは、多機能でどんな規模のライブイベントや番組制作にも対応できる柔軟性が魅力です。ですが、大型機材なので場所を取りますし、稼働中のファン音も大きくなりがちなんですよね。
その点、今回使ったTriCaster Mini Sは、ソフトウェアアプリケーションなので、ノートPCでの操作も可能。設置場所を選ばないので、今回のように限られたスペースでの制作にも柔軟に対応できましたし、NDIで映像ソースをやり取りできたことで、配線もシンプルに組めました。
「14歳の挑戦」では、機材に触れるのが初めてという中学生が多いので、"これなら自分でもやれそう!" と思ってもらえるようなシステムを意識していたんです。TriCaster Mini Sは、その点でもちょうど良いモデルでした」
教育機関や地域イベントにも広がる可能性
今回の事例は、TriCaster Mini Sが教育現場においても有効な選択肢となることを示している。学校行事のライブ配信、大学の講義配信、地域イベントの中継、企業研修やセミナー配信など、近年は高品質な映像配信へのニーズが高まっている。
その一方で、大規模な放送設備を導入することは難しく、限られた予算やスペースの中で運用できるシステムが求められる現場も多い。
TriCaster Mini Sは、そうした現場において必要十分な機能と柔軟性を備えながら、省スペースかつシンプルな構成で導入できるライブスイッチャーだ。
泉氏「地域のイベントや学校行事の配信、企業研修、講演会、インハウスで映像制作に取り組みたい企業など、"そこまで大がかりではないけれど、しっかり配信を届けたい"という現場に合う製品だと思います」
今回の「14歳の挑戦」のように、映像制作を学ぶ教育プログラムから地域コミュニティの情報発信まで、TriCaster Mini Sは幅広い現場での活用が期待されている。
採用製品のご紹介
- Vizrt社 概要
- Vizrtは、コンテンツクリエイター向けのリアルタイムグラフィックスおよびライブプロダクションソリューションをリードする企業です。ニュース、スポーツ、放送、教育、エンターテインメント、ライブイベント、デジタルメディア、広告といったビデオ関連の幅広い分野で、革新的なストーリーテリングのワークフローを提供してきました。Vizrtは、ビデオコンテンツの制作と共有方法の定義・再構築にも尽力しています。
- メーカーウェブサイト:https://www.vizrt.com/
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