製品レポート

Product Report

"冷える"仕掛けが満載のミドルタワー「Core 3000 USB 3.0」

スウェーデンに本拠を置くPCパーツメーカーのFractal Design。主力製品であるPCケースは、シンプルでモダンなスカンジナビアデザインとユーザーライクな機能性を融合。デザインにこだわりを持った自作PCユーザーから熱い支持を得ている。

今回紹介するミドルタワーケースの「Core 3000 USB 3.0」も、フラットでシンプルなデザインが印象的だ。冷却性能を重視したタイプで、冷やすための工夫を豊富に盛り込んでいる。


直線的なラインを多用したCore 3000 USB 3.0

直線的なラインを多用したCore 3000 USB 3.0。5インチベイ上部のロゴが、デザインを引き締めている。

対応フォームファクター ATX、microATX
外形寸法 幅200×奥行き480×高さ444mm
シャシーの材質 プラスチック、スチール
重量 7.9kg
ドライブベイ 5インチ×2、2.5/3.5インチ内部×6
拡張スロット 7
搭載可能ファン 前面:14cm角×1(Silent Series R2×1搭載済み、1000回転/分)、12cm×1(オプション)
背面:12cm角×1(Silent Series R2×1搭載済み、1200回転/分)
上面:12/14cm角×2(14cm角のSilent Series R2×1搭載済み、1000回転/分)
底面:12cm角×1(オプション)
左側面:12/14cm×1(オプション)
前面端子 USB 3.0×2、USB 2.0×2、音声入出力

ミドルタワーのPCケースとしては標準的なサイズだ。

内部を真横から見た

内部を真横から見た。電源ユニットは底面に取り付けるタイプだ。

通風用の穴がある

拡張スロットをカバーするブラケットにも通風用の穴がある。

前面端子は上面の前方にある

前面端子は上面の前方にある。USB端子は3.0と2.0が2系統ずつと多い。スマートフォンを接続しながら、他の機器を接続できる。

付属品一式を並べた

付属品一式を並べた。地味だがうれしいポイントが結束バンドの数。5本もあれば、きれいに配線が可能だ。


冷却能力を高めるべく盛り込んでいる工夫の1つめが、空気の通りを重視した構造だ。ファンは全部で7個取り付けられ、構成で風の流れをカスタマイズできる。

前面は上部のロゴ部分を除いて、ほぼ全体がメッシュ状だ。パネルの裏面には14cm角ファンを1個搭載済み。さらに12cm角ファンを1個追加可能。大量の外気をここから吸い込むのを想定しており、ほこりが内部に入らないよう、裏側にスポンジタイプのフィルターも備える。

上面に取り付けられるファンは12cmもしくは14cm角ファンを2個まで。ファンのサイズと個数でエアフローを調整できる。標準で備えるファンは排気用の14cm角ファンが1個だ。CPU周辺のエアフロー構築に一役買っている。ファンの向きを変えて、CPUに吸気するのもいいだろう。

背面ファンも排気を担当。12cm角を1個搭載する。さらに風量を増やす場合は、底面に12cm角、左側面に12cmもしくは14cmファンを増設可能だ。吸気にして流量を増やしたり、排気にして新たに風の流れを作ったりできる。

2つめの工夫が搭載するファンの性能だ。単体でも販売する静音ファン「Silent Series R2」を採用した。フィンの形状を工夫し、低回転でも風量が多い。静かなのも特徴だ。14cm角のノイズレベルは、1000回転/分で18.5dB(A)。これは、一般的な計測機器では測れないほどの静かさだ。

3つめの工夫はファンコントローラーを備えている点。背面の拡張スロットに取り付けるつまみ式のファンコントローラーが付属する。同時に3個のファンを接続、調整可能だ。普段は低速、負荷時は高速で動かすなど、実用に即して静音と冷却のバランスを取れる。

裏側の中央に14cm角のSilent Series R2がある

前面パネルを外すと、裏側の中央に14cm角のSilent Series R2がある。下には12cm角ファンを増設可能だ。

上面には14cm角、背面は12cm角のSilent Series R2を搭載

上面には14cm角、背面は12cm角のSilent Series R2を搭載。いずれも排気用だ。

3系統の同時調整に対応したファンコントローラーも備える

3系統の同時調整に対応したファンコントローラーも備える。ブラケットタイプのつまみは、拡張スロットに固定する。

パーツをつけた状態の右側面

パーツをつけた状態の右側面。結束バンドを通すフックが多い。ケーブルを長さに応じて這わせて留めやすかった。

エアフローを図示した

エアフローを図示した。赤い矢印は、標準搭載ファンによる空気の流れ。前面から吸気して上面と背面で排出する。

機能的なのもCore 3000 USB 3.0の魅力だ。6個ある2.5/3.5インチ内部ベイは3個ずつ、2つのユニットに分かれる。このうち、上段のユニットは取り外しが可能だ。外せば、前方に広いスペースができ、最大で420mmの特大ボードを取り付けられる。

2.5/3.5インチベイはトレーによる着脱式を採用した。ドライブをトレーにねじ留めする必要はあるものの、一度付ければ交換や位置の変更が簡単だ。

ドライブは底面からねじ留めしてトレーに固定する

ドライブは底面からねじ留めしてトレーに固定する。3.5インチドライブサイズのねじ穴は、振動を抑えるゴムブッシュが付いている。

上段のケージを外すと、最長で420mmの拡張ボードが収まる

上段のケージを外すと、最長で420mmの拡張ボードが収まる。前面ファンの風がケージに当たらず、直接拡張ボードに届く。エアフローを強化する効果も期待できる。


外形寸法は幅200mm、奥行き480mm、高さ444mmで、ミドルタワーケースの標準的なサイズ。組み立てるのには程よい広さだ。エアフローにとっても都合が良く、大きめのCPUクーラーやグラフィックスボードを使っても風が遮られ、熱がこもることはない。

試しにパーツ一式を取り付けて、冷却能力を調べた。CPUは「Haswell」の開発コード名で呼ばれる、LGA1150対応のCore i7-4770K(3.5GHz、最大3.9GHz)を使った。マザーボードはIntel Z87チップセット搭載するモデルだ。グラフィックスボードは、ミドルクラスのチップであるGeForce GTX 660搭載ボードを使った。PCを起動して5分後を「アイドル時」、ソフトウエアで負荷をかけて5分後を「負荷時」として温度を計測。ファンはコントローラーで回転数を変更し、一番落とした状態を「ファン低回転時」、最大にした状態を「ファン高回転時」としている。

ファンが高回転の場合、CPUは最大でも66℃までしか上がらなかった。CPUに付属するクーラーを使った場合としては、極めて低いと言える。ファンの回転数を低くしても負荷時の温度は68℃。GTX 660より高性能なグラフィックスボードを使っても、熱の心配はなさそうだ。


CPU温度の計測結果

CPU温度の計測結果。室温は26℃。アイドル時は起動してから約5分、負荷時は「OCCT 4.3.2」の「CPU:Linpack」を実行後約5分後の値。負荷時に温度が68℃までしか上がらないのは、内部に冷たい外気が大量に流れ続けている証拠だ。

小型で高性能なPCが組むなら「Core 1000 USB 3.0」がイチ押し

CoreシリーズからはmicroATXマザーボード用のミニタワーケース「Core 1000 USB 3.0」も登場している。冷却能力のカスタマイズ性はそのままに、高さを355mmとコンパクトなきょう体と高い拡張性を実現する。

最大の特徴は2.5/3.5インチ内部ベイをプレート式にしたことだ。ドライブを立てるようにスチール板に固定するため、広い内部スペースを確保した。そのため、奥行きが420mmと短いにもかかわらず、最大で350mmの拡張ボードが付けられる。小型のゲームPCを組むなら、こちらがオススメだ。


ミニタワーのCore 1000 USB 3.0

ミニタワーのCore 1000 USB 3.0。スタイリッシュな外観はミドルタワーのCore 3000 USB 3.0譲りだ。

対応フォームファクター microATX
外形寸法 幅175×奥行き420×高さ355mm
シャシーの材質 プラスチック、スチール
重量 4.1kg
ドライブベイ 5インチ×2、3.5インチ内部×2もしくは2.5インチ×3
もしくは2.5インチ×1および3.5インチ×1
拡張スロット 4
搭載可能ファン 前面12cm角×1(Silent Series R2搭載済み)
背面9cm角×1(オプション)
左側面12cm×1(オプション)
前面端子 USB 3.0×1、USB 2.0×1、音声入出力

ベイはドライブの種類で台数が変わる。3.5インチのみだと2台、2.5インチのみでは3台、3.5インチと2.5インチ併用の場合は1台ずつの3パターンがある。

前方にあるのは、フレームでは無くドライブを固定するプレート

前方にあるのは、フレームでは無くドライブを固定するプレートだ。

プレートにHDDとSSDを付けた状態

プレートにHDDとSSDを付けた状態。ドライブは底面からねじで固定する。

パーツを付けた

パーツを付けた。内部の様子を分かりやすくするため、グラフィックスボードは付けていない。

端子類は右側面の前方にある

端子類は右側面の前方にある。縦に並んでおり、使いやすい。

(文・写真=SPOOL

※ 本記事は執筆時の情報に基づいており、販売が既に終了している製品や、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

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●Fractal Design社 概要
Fractal Design社は、品質や機能性などを損なうことなく、斬新なデザインの製品を提供することをコンセプトに、PCケースをはじめ、数多くのPC関連アクセサリー製品を提供しています。全てのFractal Design製品の設計や検査はスウェーデン本社で行われており、「Less is more」(より少なく語ることは、より多く語ることである)をモットーに、北欧デザインの象徴である、シンプルでエレガントなデザインに取り組んでおります。
メーカーウェブサイト:http://www.fractal-design.jp/

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